Clásicos japoneses con furigana
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lee 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 209.260 caracteres · 418 pantallas
「まだ、お国許におる一味の者とやり取りした手紙が、たくさんになければならぬはずだが」
「用心ぶかい紋太夫のこと、そういう後日の証拠となるようなものは、ことごとく焼きすてておるのではあるまいか」
「土蔵を見たか」
「まだ見ない」
「よし、われわれは、土蔵へはいってみよう」
「だめだ。鍵のありかが知れない」
「用人が心得ているだろう」
「その用人が、頑強にてむかいして来るので、介三郎が、斬ってしまった」
「……ちと、早まったな」
すると、奥のほうで、
「悦之進、悦之進」
と、その介三郎の声がし、すこし間をおいてから、また、
「あったぞ、だいぶ」
と、狂喜しているのが聞えて来た。
みな、そこへ駈けて行った。ふた間、三間ほど、家捜しして、足の踏み場もないほど家財調度のちらかっている中に、一個の鎧櫃のふたを開けて、佐々介三郎と江橋林助のふたりで、古手紙の束や、書類を選りわけていた。
「おお、それがみな、一味の往復したものか」
「急場だ。つぶさに、選り分けてもおられぬが、だいぶそれらしい者の名が見あたる……」
「およそに、持って参ろう。仰せつけには、多分なものは要らぬ。ただ、かならず見つけて参れとご注意のあったのは、ただ一点」