Clásicos japoneses con furigana
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ばいりせんせいぎょうじょうき
梅里先生行状記
吉川 英治
Lee 梅里先生行状記 (ばいりせんせいぎょうじょうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 209.260 caracteres · 418 pantallas
早速、鷲尾のところへ行って、申し出るがよい)
といった。
彦兵衛は奉行の鷲尾覚之丞のところへ出かけて、老公のお声がかりをかさに、すぐにでも許してもらうつもりで申請した。
すると、覚之丞は、
(うそを申せ、老公がそんなことを、ただ口伝えに仰せられるはずはない。上をあざむく不届き者、彦兵衛に縄を打て)
と、手代へいいつけて、座席から縁先へ蹴落した。
彦兵衛は、両方の手にワラ草履を持ったままで、逃げだして来た。
そして、その足で、西山荘へ駈けこみ、
(お奉行の覚之丞ほど、不浄な者はございませぬぞ。帯刀のことを、願い出ましたところ、老公がなんだといわないばかりで、てまえが、西山荘さまのお内諾でと、かさねて申しますと、いきなり縁先から蹴落して……これこの通りでございます)
と、腰をなでてざん訴した。
老公は、笑って、
(痛いか)
(いやもう、ひどく痛みまする)
(忘れぬがよい)
と、老公は、すこし真面目づくっていった。
(刀をささぬ百姓には、刀をささずともよい境界がある。めぐまれたその気楽さや恩恵をわすれ、ふと見得に刀を身に飾ってみたくなるなど、年がいもないそちの浅慮というもの。