Clásicos japoneses con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lee 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 577.271 caracteres · 1141 pantallas
……伊兵衛、今日のことは忘れないよ、持つべきものは友達だ」
「何を言ってやがるんで、洟でもかめよ、きたならしい」
「だが、どうして、おれがここに居るというのが分ったのだ。何だか夢みたいな気がしてしようがない」
「あの後の成行きは、目白の近所で、ぼつぼつ様子を探って来たんだが、まさかおめえの体が、生き胆の薬にされようたあ夢にも気が付かなかった」
「じゃ、今の話も聞いていたのか」
「声を出して笑えばバレるから、おら、この下で、腹を抑えて我慢していた」
「ええ、人の気も知らないで、何がおかしい事がある。出してくれ、後生だ」
「ところが、此家へは阿佐ヶ谷神楽の連中という触れ込みで来たわけだ。向うの離亭にゃ、まだ四、五人の連れもいるし、何しろ構えも厳重だから、しばらく様子を見た上でねえと、とても此処は逃げ出せめえぜ」
「そんな気永を言っては困る、今、馬春堂は命旦夕に迫っておる……」
「なあに大丈夫、まだおれだって、十日や二十日は御滞在遊ばすつもりだ」
「よしてくれ、おれの方は、もう明日か明後日があぶない命だ」
「その時にゃ、またどうかならあな、いいかい、くれぐれも血迷って先へ気取られちゃあいけないよ」