Clásicos japoneses con furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lee 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 577.271 caracteres · 1141 pantallas
「それがどうして、その方たちの楽屋におるのか」
「ちょうど手前達が、三島の小屋を打っております時、突然たずねておいでになり、事情があってしばらく旅に居たい身の上だから、楽屋においてくれないかというお話、以前御贔屓になった御縁もあるので、何とはなしに、そのまま私達の仲間と一緒に、田舎を歩いてまいったわけでござります」
「ふむ……しからば引ッ立ててまいっても仕方があるまい」
同心は目くばせして、数珠つなぎの三名を先に立たせ、なおあとの者に何か心得を言い聞かせて、土手を遠く立ち去って行く。
赤い空も、いつかどす黒く沈んでいました。
その翌日。
焼け出された岩井一座の小屋者は、衣裳つづらと一ツの籠を取り巻いて、旅回りの惨めさをかこちながら、八王子街道を落武者のように元気なく辿っていました。
迷路の迷人
今日もまた武蔵野の原をさまよう一ツの編笠がありました。
「はてな……」
と。幾つもの岐路に立つごとに、行き迷っている様子。
時折、笠のつばを上げて、四方の碧落を見廻す瞳は、疲れながらも、何かの希望に燃えている。
編笠につつまれた顔をのぞくと、それは徳川万太郎でした。