Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lee 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 577.271 caracteres · 1141 pantallas

Aozora Bunko

……ふウん見くびっちゃいけないよ。丹頂のお粂さんを」

と、ゆがめた唇を糸切歯へかませました。

彼女の語句がとぎれたせつなに、金吾は、待ちかまえていたその編笠をサッと捨てて、

「お粂! 拙者だ」

叫ぶが早いか、おどろく彼女の胸元にとびついて、その腕を自分の小脇にしっかりとつかみ取りました。

のけぞりそうになったお粂の驚愕が、どんなものであったかは、その顔色を紙の如くさめさせたのでも分ります。

「あッ……あなたは、相良さん」

「おお、金吾だ。よくもかさねがさね、魔薬の毒をもって、拙者に不覚をとらせたな。今宵こそはもう遁さぬ。そちの一命は申しうけたから覚悟しろ」

「ちイッ、ひどいッ」

お粂は、奪われたきき腕を、もぎ取ろうとして身をもだえながら、

「相良さん、それはあんまりひどいでしょう。なんで私を殺そうというのか、私には少しも訳がわからない。私が、魔薬を使ったのは、ただ、お前さんを自分のものにしたいばかりじゃないか」

「だまれ、その毒手になやまされて、この金吾が、どれ程な苦しみをいたしたか、またどれ程身の生涯をふみ過ったか、いかに無智な女でも、それくらいなことは分っていようが」