Clásicos japoneses con furigana
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しんじゅふじん
真珠夫人
菊池 寛
Lee 真珠夫人 (しんじゅふじん) de 菊池 寛 (きくちかん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 289.296 caracteres · 578 pantallas
唐沢家の関係から、貴族院に籍を置く、伯爵や子爵が殊に多かった。大抵は、夫人を同伴していた。美人の妻を持っているので、有名な小早川伯爵が来たとき、勝平は同伴した伯爵夫人を、自分の新妻と比べて見た。伯爵夫妻が、会釈して去った時、勝平の顔には、得意な微笑が浮んだ。虎の門第一の美人として、謳われたことのある勧業銀行の総裁吉村氏の令嬢が、その父に伴われて、その美しい姿を現わしたとき、勝平はまた思わず、自分の新妻と比べて見ずにはいられなかった。無論、この令嬢も美しいことは美しかった。が、その美しさは、華美な陽気な美しさで、瑠璃子のそれに見るような澄んだ神々しさはなかった。
『やっぱり、育ちが育ちだから。』勝平は、口の中で、こんな風に、新しい妻を讃美しながら、日本中で、一番得意な人間として、後から後からと続いて来る客に、平素に似ない愛嬌を振り蒔いていた。
来客の足が、やゝ薄らいだ頃だった。此の結婚を纏めた殊勲者である木下が新調のフロックコートを着ながら、ニコニコと入って来た。
「やあ! お目出度うございます。お目出度うございます!」
彼は勝平に、ペコ/\と頭を下げてから、その傍の新夫人に、丁寧に頭を下げたが、今迄は凡ての来客の祝賀を、神妙に受けていた瑠璃子は木下の顔を見ると、その高島田に結った頭を、昂然と高く持したまゝ、