Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans

Aozora Bunko

生ける白布

並木道には松明の光が、行ったり来たりして織をなしていた。

戦場へ掠奪に行く者と、掠奪から帰って来た者との、振り照らしている松明であった。

おおよそ一里も歩いた頃に、小山の上に造られてある、城めいた建物を中心に、二百軒あまりの人家が立っている、そういう町のような一所へ来た。

ある一軒では武士の群れが、長柄の血のりを拭ったり鎧の千切れをつくろったり、鏃の錆びを落としたりしながら、碗で酒をあおりあおり、今日の赤坂の戦いについて、批評や噂をやっていた。

そうかと思うと一軒の家では、若い美しい女たちが、笛や鼓の稽古をしていた。物売る店があるかと思うと、刀鍛冶の工場などがあった。

露地や小路では男や女が、何やら話し合って笑ってい、犬はその間を駈け廻り、馬は、厩舎でまぐさを食い、子供は喧嘩をして泣いていたりしている。

漢権守の城下であって、元からの家臣はいうまでもなく、掠奪されて来た女たちや、誘惑されて来た不具者なども、この城下に家を構えて住み、各自の生活をいとなみながら、しかも漢権守の監督を受け、めいめいの身に相応した芸や、相応した業を修得し、売られて行く日や派遣される日を覚悟して待っているのであった。