Classiques japonais avec furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans
と、口々に叫ぶ声が聞こえて来たのは、それから間もなくのことであった。と潮の引くように六波羅勢は門から出た。
それに紛れ、それに引かれ、頼春も門から外へ出た。
二千の人馬が京の町を、錦小路高倉の方へ、無二無三に押して行った。
昨夜多治見の館では、盛んな酒宴が行なわれ、暁近くなって一同は寝た。呼びよせた遊君や白拍子も、そのまま館に泊まり込んだ。
と、ドッと鬨の声があがった。
「素破や!」
とばかり四郎二郎は、枕を蹴って立ち上がった。
傍らに寝ていた白拍子は、五条の白菊という女であったが、心が健気で機転も利いていた。
隣室へ駈け込むと鎧櫃をあけ、四郎二郎へ打ちかけた。
「神妙!」
と四郎二郎は感謝しながら、手早く上帯をひきしめた。
この間に白菊は館を駈け廻り、眠っている人々を呼びさました。
四郎二郎国長の郎党に、小笠原孫六という豪の者がいた。
鬨の声を聞くやすぐに飛び起き、鎧はつけず太刀ばかり佩いて、部屋から駈け出で中門へ行き、大門の方を屹と見た。
と、築地の上を越して、車の輪の旗一流が、風に靡いているのが見えた。
(小串三郎左衛門範行の旗だ! さては!)