Classiques japonais avec furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 229 caractères · 389 écrans
土葬水葬
一
土葬水葬
一
ふしぎなことがある。
左膳がこの焼け跡へかけつけたとき、いろいろと彼が、火事の模様などをきいた町人風の男があった。
そのほか。
近所の者らしい百姓風や商人体が、焼け跡をとりまいて、ワイワイと言っていたが。
この客人大権現の森を出はずれ、銀のうろこを浮かべたような、さむざむしい三方子川をすこし上流にさかのぼったところ、小高い丘のかげに、一軒の物置小屋がある。
近くの農家が、収穫どきに共同に穀物でも入れておくところらしいが……。
空いっぱいに茜の色が流れて、小寒い烏の声が二つ三つ、ななめに夕やけをつっきって啼きわたるころ。
夕方を待っていたかのように、その藁屋根の小屋に、ポツンと灯がともって、広くもない土間に農具の立てかけてあるのを片づけ、人影がザワザワしている。
「イヤ、これで仕事は成就したも同様じゃ。強いだけで知恵のたらぬ伊賀の暴れン坊、今ごろは、三方子川の水の冷たさをつくづく思い知ったであろうよ、ワッハッハ」
と、その同勢の真ん中、むしろの上にあぐらをかいて、牛のような巨体をゆるがせているのは、思いきや、あの司馬道場の師範代、峰丹波。