Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 229 caractères · 389 écrans

Aozora Bunko

二

駕籠について来た上屋敷の侍がひとりごとのように言いながら、闇の足もとを見まわすと――。

近くに、断末魔のうめき声……まるで地の底からゆすれあがってくるような。

耳ざとく聞きつけた源三郎が、その声を頼りに探ってゆくと、左側の家のしめきった大戸によりかかって、一人の侍が、血の池の中に大あぐらをかいたまま、

「駕籠は……駕籠は――」

口ばしっている。

「駕籠はここにあるぞ。しっかりせい!」

と肩に手をかけて、源三郎がのぞきこむと、

「ウム、駕籠はここにあるが、乗っておったお藤どのは、あの浪人者のあとを追って――」

「サ、その浪人者だが、どっちの方角へまいった?」

「は……ア、アノ、この山下を車坂のほうへ、ソ、それから、なんでも二人の話では――」

「二人の話? すると、一風宗匠代参の腰元と、その狼藉者とは、知りあいとみえるな。シテ、ふたりの話では――どこへゆくと申しておった?」

「ナ、なんでも、浅草竜泉寺の――?」

「コラッ! 気をたしかに持てッ! その浅草竜泉寺の――?」

「ハッ、拙者は、もうこれにて……竜泉寺のとんがり長屋とかへ――闇中に、そういう話し声が聞こえました」