Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 229 caractères · 389 écrans
蝋のような蒼白い頬に、ポッと赤らみがさして、しきりに唇をなめるのは、なんのしるしか。
「なあおい、せっかくここまで、あとをつけて来たのだから、この濡れ燕に」
と左膳、腰の一刀を左の手でたたくと、ガチャリ! 鞘のなかで刀身が泣く。
「なア、この濡れ燕に、むだをさせたくねえのだ」
今までの生涯に、いく十人となく斬ってきた人のあぶらが、一時に噴き出すような、妙にねっとりした口調だ。
夢みるように、からだを小さく前後にゆすぶって、立っている。
「狂人じゃ!」
竹田ははき捨てるように言って、お壺の駕籠へむかい、
「かまわずやれ……なんだ、この千本松原に、白昼、かような化けものが出るとは! さがれ、さがれッ!」
ぐいと左膳をにらんで、そのまま歩きだす。
お駕寵は静かに地をはなれて、ギイッときしみながら、ゆらゆら揺れてまいります。蝋色ぶちにまいらの引き戸、袴の股だちを高くとった屈強の若侍が、左右に三人ずつ引き添って――さながら、主君石川左近将監その人が、道中しているような厳戒ぶりだ。
左膳は?……と見ると、遠く海のむこうを見ているような片眼。左手を帯の前へさしこみ、足を片方ずつ上げて、かわるがわるにかかとですねをこするのは、虫でも刺したか。