Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ごべんのつばき

五瓣の椿

山本 周五郎

Lisez 五瓣の椿 (ごべんのつばき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 721 caractères · 296 écrans

Aozora Bunko

一年のあいだに、世間の人の五年にも十年にも当るような経験をした。いやな経験だった。耳を洗い、眼を洗い、手を、躯じゅうを、ごしごし洗いたいような気持になる。それは自分の選んだ五人の男たちが、特に卑しくおぞましく、ゆるすことのできない人間だったからでもあろう、――佐吉から聞いた母の相手は、八人以上を数えたが、どうしても「ゆるせない」と思ったのはその五人であった。そして、実際にその一人ひとりに接してみ、かれら自身と、その身辺に起こっていた事情を、つぶさに見聞して来て考えることは、この世にはなんとけがらわしく、泥まみれな生活が多いことか、という厭悪のおもいであった。

「本当になんという人たち、なんという生活だろう」おしのは眉をひそめた、「――あんなふうに生きていて、少しも恥じたり、後悔したりするようなことはなかったのかしら」

当人たちはべつだ、かれら自身はもう死んでいるから。しかしかれらも生きているとしたら、同じような悪事や、卑劣な生活を続けたことだろう、とおしのは思った。

――岸沢蝶太夫。海野得石とその妻、彼が経営していた「海石」という料理茶屋のおかね。