Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 841 caractères · 376 écrans

Aozora Bunko

「何、面目ないと。……ああそうか。そちの父、茶わん屋捨次郎は、あの近郷では手びろく商いしていた大家、その若主人が落ちぶれ果てたすがたで、面目ないと申すのか。――それともまた、その茶わん屋にわしが丁稚奉公していたあいだ、主人の息子であったその方が、事ごとに、幼いわしを虐めたから、その仕返しを受けはせぬかと、それを恐れて顫いておるのか。……案じぬがよい、中村の日吉は、そんな小僧ではなかったはず、そちも覚えているだろうが」

「……はい、はい」

福太郎は、鼻をつまらせて、嗚咽しだした。

藤吉郎がまだ日吉とよばれていた頃、たしか彼のほうが二ツか三ツ年上であったから、ことし三十五歳の藤吉郎に対して、彼もすでに三十七、八になっているはずである。

「供の中について来るがよい。帰城の後、身の上も聞いてやろう。――来いよ、悪いようにはせぬ」

そういって藤吉郎は、鞍の上に身をうつした。家臣は、彼の命のまま福太郎を促して供のなかに歩ませた。

堀尾、蜂須賀のふたりは、後に残って、

「では、わたくしどもは、竹中殿の御全快まで、これにおりまして」

「むむ、半兵衛の看護を頼んだぞ。くれぐれ軽はずみをさすな、気を労うて帰城をいそぐなと、半兵衛にも伝えおけよ」