Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 197 228 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

――おそらくは、僧門にでもかくれたのだろう、という衆評だった。

で、首魁の大賀弥四郎の陰謀は、吟味までもなく、明白であった。

「厳刑に処せ」

と、家康の怒りは、いつになく峻烈をきわめた。

一族――彼の妻子から召使や、交友のある輩でも、その野謀を知りながら黙っていたものは、みな数珠つなぎにされて、念志ヶ原へ曳かれた。

打首、磔、二日にわたって、夥しい血が、大賀一個の叛心のために、士気粛正の犠牲にされた。

ついきのうまで、ひとつ領土に語らい合っていた人も、相見て笑みを見交わしていた者も、いまは刑場の他人として見送られた。傷ましい極みである。しかも国境の近くには、武田勢の進出というただならぬ緊迫の中だけに、領民の憎しみも強かったが、悲しみも深かった。

そして三日目か四日目――いよいよ最後に大賀の処刑をする日となると、激昂した民衆は、それを自分らの意志でやらなければもう承知しなかった。

あわれなのは、大賀の妻であった。取調べの口書によると、彼は捕われる幾日かまえに酒の上であろうが、妻に向って、

(これしきな生活は、まだおれを満足さすものではない。いまにそなたも、御台様と諸人から仰がれるようにしてやるぞ)