Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lisez 福翁自伝 (ふくおうじでん) de 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 912 caractères · 402 écrans
小僧に盃を差す
その時に向島は景色もよし道もよし、毎度馬を試みて、向島を廻って上野の方に帰て来るとき、何でも土手のような処を通りながら、アヽ彼処が吉原かと心付て、ソレではこのまゝ馬に乗て吉原見物を為ようじゃないかと云出したら、連騎の者が場所柄に騎馬では余り風が悪いと止めて、ソレ切りになって未だに私は吉原と云う処を見たことがない。
小僧に盃を差す斯う云うような次第で、一寸と人が考えると私は奇人偏窟者のように思われましょうが、決して爾うでない。私の性質は人に附合いして愛憎のない積りで、貴賤貧富、君子も小人も平等一様、芸妓に逢うても女郎を見ても塵も埃も之を見て何とも思わぬ。何とも思わぬから困ることもない。此奴は穢れた動物だ、同席は出来ないなんて、妙な渋い顔色して内実プリ/\怒ると云うような事は決してない。古いむかしの事であるが、四十余年前、長崎に居るとき、光永寺と云う真宗寺に同藩の家老が滞留中、或日市中の芸妓か女郎か五、六人も変な女を集めて酒宴の愉快、私はその時酒を禁じて居るけれども陪席御相伴を仰せ付けられ、一座杯盤狼藉の最中、家老が私に杯をさして、「この酒を飲んで、その杯を座中の誰でも宜しい、足下の一番好いてる者へさすが宜かろうと云うのは、実は其処に美人が幾人も居る、私はその杯を美人にさしても可笑しい、態と避けてさゝなくても