Classiques japonais avec furigana
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
Lisez 福翁自伝 (ふくおうじでん) de 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 912 caractères · 402 écrans
チボと呼ばれる
丸で弁天小僧見たように拈繰返した。「何でもこの野郎を打殺して仕舞え。理屈を云わずに打殺して仕舞えと私が怒鳴る。松下は慰めるような風をして、「マア殺さぬでも宜いじゃないか。「ヤア面倒だ、一打に打殺して仕舞うから止めなさんなと、夫れ是れする中に往来の人は黒山のように集まって大混雑になって来たから、此方は尚お面白がって威張て居ると、御霊の善哉屋の餅搗か何かして居る角力取が仲裁に這入て来て、「どうか宥して遣て下さいと云うから、「よし貴様が中に這入れば宥して遣る。併し明日の晩此処に見世を出すと打殺して仕舞うぞ。折角中に這入たから今夜は宥して遣るからと云て、翌晩行て見たら、正直な奴だ、植木屋の処だけ土場見世を休んで居た。今のように一寸も警察と云うものがなかったから乱暴は勝手次第、けれども存外に悪い事をしない、一寸この植木見世位の話で実のある悪事は決してしない。
チボと呼ばれる私が一度大に恐れたことは、是れも御霊の近処で上方に行われる砂持と云う祭礼のような事があって、町中の若い者が百人も二百人も灯籠を頭に掛けてヤイ/\云て行列をして町を通る。書生三、四人して之を見物して居る中に、私が如何いう気であったか、何れ酒の機嫌でしょう、杖か何かでその頭の灯籠を打落して遣た。