Classiques japonais avec furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lisez 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 016 caractères · 284 écrans
六
これが深見草一流の歌道のかぶれでなかったことは、和歌には向かぬが民間のうたいものや童言葉に、ぴたりと合っているものの多いのを見ればわかる。潜む動機がもしもありとすれば、遠く溯って文と唱えとの、いまだ分れなかった世に求めなければならぬのである。
六
そこで立戻って再びタケニグサを説くことになるが、私はこの名のいつ頃からあるのかを考える前に、先ず以てある一つの野草に、どうして名を与える必要が起ったかを尋ねて見たい。最もよくある機会は効用の発見、薬や染料のために野山を分けて、これ一つを捜さなければならぬ時であろうが、今日普通にいう竹を煮ると柔かくなるという説は、何分にもまだ信用が置けない。果して一人でもそんな実験をして見た人があるかどうか。確かめもせずに語の解釈に供するのは悪いと思う。あるいはその点は事実に反するまでも、古人が誤り信じてそう名づけたのだろう。タケニというからにはそう釈くより他はないと、思っている人があるかも知れぬが、それはもう少し多くの事実を知ってからでないと、我々には到底断言の出来ぬことである。そうそう自分たちの先祖をまちがえばかりしたように、証拠も碌にないのにきめてかかることは、感心せぬ態度だと私は思う。