Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans

Aozora Bunko

はだかった女の胸の上に、男の毛脛がのっかって、巨大な乳房をもみくちゃにしていたが、女は感付いていないようであり、男のムキ出された腹の上へ、女の手がのびて蠢めいていたが、男は一向気がつかず、白痴のように口を開け、ちっとでも清潔の空気があったら、吸ってやろうとでも云いたげに、ハーハー呼吸をついていた。

と、不意に荒筵の奥から、男の怒鳴る声がした。

「贄持って来オ――ッ、贄持って来オ――ッ」

金地院範覚の声であった。

「オ――」

と、こっちから一人が答え、屠者らしい男が立ち上がった。

それから、ヒョロヒョロした歩き方で、一匹の犬の側へ行ったが、やにわに頸がみを掴まえると、荒筵の方へ引きずって行った。

自分の運命を知ったと見え、犬は行くまいとして縛られている四足をしばられたままで、顫わせて、哀願するように悲鳴したが、噛みつく元気はなくなっていた。

筵の向こうへ犬を抛り込み、

「範覚殿、贄あげました」

云いすてると、その男は引っかえして来て、そこに寝ていた娘の横へ、へたばるように坐り込んだ。

すると、娘は憐れっぽく云った。

「可哀そうに、あの犬も殺されるのね。……心の臓をえぐられるか、肝の臓をくりぬかれるかして」