Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans

Aozora Bunko

可愛く思われてならなかった。

(燈火をつけたままで行こうかしら、それとも消して行こうかしら?)

と、早瀬は立ったままで考えた。

丸太と板とで出来ていて、天井の低い小屋の床には、猟師の食べのこした獣の肉の、干からびたのが捨ててあったり、頭葢骨や肋骨がとり散らされてあり、そこへ細長い早瀬の影法師が、焔の加減で顫えながら、延びちぢみして映っていた。

(帰って来る時の栞になる。燈火は消さずにつけたままで行こう)

で、早瀬は小屋を出た。

窓から射し出た松明の光で、小屋の外は少し明るかったが、その光の輪から出ると、嬰児を抱いた早瀬の姿は、夜の暗さに消されてしまった。

でも、木立の枝葉をもれて、星と月との空の光が、紫陽花色に降って来たので、その圏内へはいった時だけは、顔に白布をのっぺら坊のように垂らした、女怪のような早瀬の姿が、森の魔のように隠見して見えた。

(この嬰児のお母様の敵を、わたしどうあろうと取ってやらなければ!)

そう早瀬は考えていた。

(竹の杖をついた盲目の、『裏切り者』と宣る殺人鬼に、どうともしてわたしは巡りあいたい。そうして蝮を食いつかせ、早くあの世へ追ってやりたい。