Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
Lisez 五瓣の椿 (ごべんのつばき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 721 caractères · 296 écrans
青木千之助は柳橋の袂に立って、七造が走って来るのを認めた。
「清一はいたか」
七造は息をせきながら手を振り、ふところからずり落ちそうになった十手を、危なく押えて「いません」と云った。
「呼出しの手紙が来て、いましがた帰ったそうです」
「呼出しの手紙」と青木が云った、「しまった、一と足おくれたか」
「どうしましょう」
「おまえはもういい、おれは瓦町を覗いてみよう」
そして彼は走りだした。
――着替えに帰ったかもしれない。
瓦町は一と跨ぎである。女に逢いにゆくとすれば、着替えに寄るということも考えられる。いそげばまにあうかもしれない、彼はそう思って走った。
瓦町の家はさっき訪ねたばかりで、留守のばあやに茶屋を教えられたのであるが、駆け戻ってみると、清一は帰っていなかった。「いいえお帰りになりませんが」とばあやは不安そうに云った、「なにか若旦那に、間違いでもあったのでございますか」
「そうでなければいいと思うが」青木は太息をついた、「――もし帰って来たら、ちょっと須賀町の上総屋へ顔を出すように、いや、当人に咎はない、うっかりすると当人の命にかかわることなんだ、いいな」