Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けんなんじょなん

剣難女難

吉川 英治

Lisez 剣難女難 (けんなんじょなん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 243 807 caractères · 482 écrans

Aozora Bunko

玄蕃と一角は、覚えの一刀を前落しに押さえて草むらに隠れ、小六は手馴れの短槍をとって、堤の上からただ一突きと息をのんで待ち構えている。

たまたま走る夜駕の灯も絶えて、初更を過ぎかけたこの街道は、刻一刻と、夜涼の静寂に澄み切って、時折、空には飛ぶ星、地には撩乱の露草に啼きすだく虫の音があるばかり。

と――月見草のやさしい中に、怖るべき魔人の剣が潜んでいようとは、よもや、夢にも知ろう筈がない尺八の音色――、それに連れて、ピタリ、ピタリ……としずかに夜露の土を気まかせに踏んで来る天蓋の影二ツ。

「来おったな! あの人影はたしかに虚無僧、春日重蔵と千浪の二人だ」

密かにプツリと切る鯉口、リュウッと槍の空しごきをして竦める双眸、人の魂を吸うような冷たい風が、そよそよとあたりの闇に吹き漂っている。とは知らず、歩一歩と、彼方の影はここへ近づいてくる。

吹きつつ来るのは何の哀曲か、地上の露を払い、天の星を澄ますような音色――それは、聞く人各※(二の字点、1-2-22)の心に依って、流々の身をかこつ調べとも聞かれれば、また、仇を求める一念の送りとも聞こえ、あるいは、作左衛門の魂魄やはかなき変を聞いた新九郎の為に、兄と恋人とが手向ける譜とも聞かれるのである。