Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けんなんじょなん

剣難女難

吉川 英治

Lisez 剣難女難 (けんなんじょなん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 243 807 caractères · 482 écrans

Aozora Bunko

そしてあり合せた傘と履物を片手に掴み、ばらばらと庭先を駈け抜け、玄蕃の立ち竦んでいる前へ来て片膝を折った。

「大月様――」

「ウム、何じゃな」

「雨具のご用意を致して参りました」

「おお大儀じゃ」

玄蕃は何の気もなく、沓ぬぎに揃えられた穿物へ足を入れながら、

「困り抜いていたところをよく気がついてくれた。この後目をかけてつかわすであろう、其方は何と申す者だ」

「足軽、秋山大助と申します」

作り声ではあるし、笠を眉深にした顔は暗いので、玄蕃も、これが春日新九郎とは、夢にも思わぬのであった。

「ウム、秋山大助というか、拙者も今日より、当分ご邸内に住まうことに相成った。お役の閑を見てまた遊びに参るがよい」

「有難う存じまする、まだお屋敷内の様子もご案内なかろうと存じますゆえ、その辺までお送り申して参りましょう」

「夜更けているのに気の毒じゃの」

玄蕃は、新九郎が翳しかけてくれた傘に身を入れて、広い邸内をどう行くとも知らず歩き出した。――彼が案内知らずならこれもまた勝手知らず、とうとう、奥庭の真っ暗な小道へ入ってしまった。

新九郎に取っては、もっけな場所へ出たのであるが、玄蕃は、少し不審を抱きはじめて、