Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 197 228 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

いくら主将の勝頼がうしろで、

「驀進せよ」

と、厳命しているからといって、絶対な不可能を知るとすれば、多大な犠牲も顧みずただ無理押しを繰りかえすわけはない。

「断じて破れる!」

の信念はあったのである。

なぜならば、当時の銃器は、一発を撃って、次の弾薬の詰替えが調うまでに、かなりな手数と時間がかかる。で――一瞬の弾丸雨飛が去れば、そのあとはかならず弾音がはたと歇むのだった。その間こそ、乗ずべき空間と、甲軍の部将たちは、死楯を惜しまなかったのである。

ところが、

信長はあらかじめ、その短所を考えていた。新武器の操作と共に、新しい用兵術を考究した。三千挺を保有する銃隊を、三段にわけて、第一段千人の銃手が撃つと、急速に、左右を開かせ、第二段の銃隊が前へすすんですぐ発射する。――同時にサッと開く、またすぐ三段隊が出る――というふうに、敵の希望して来た空間の的を、この戦いでは、まったく敵に与えなかったのである。

また木柵の所々に、出口がある。潮あいを測っては、柵内から柵外へと、織田、徳川の槍組は、「それッ――」と、ばかり甲軍の両翼へ突撃して来た。

進まんか、防柵や鉄砲に阻められ、退こうとすれば、敵の追撃、また挟撃に揉みつつまれ、さしも百錬を誇る甲州武者も、その勇をほどこす間隙もなかった。