Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 197 228 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

いた。

「できたなあ」

信長は、左右へいって、橋のてまえで、駒を降りた。

「――歩こう」

と、いうのである。

橋の上だけを、徒歩で渡った。かつての戦闘を、ここかしこに思い泛べ、また、いよいよ中原に大きく臨む明日への備えに、しきりと湖畔の地勢を見ている容子であった。

「お渡り初めです」

みな駒をすてて、夥しく従いてゆく側臣たちの中で、誰かがいった。

渡り切ると。

勢田の西、逢坂口、山科と行くところに、たくさんな出迎えが雲集していた。

摂家、三条、水無瀬の二卿。

また、近畿の諸大名たちであった。――上洛中という奥州の伊達輝宗も来ていた。そして、南部の名馬と、鷹を贈った。

そうした中を、彼は、

「おう、わざわざ」

と、ひとりひとりへ慇懃に礼をかえしながら通ってゆく。かれの人品のいい軽薄でない微笑は、こういう時、誰をも疑わせた。――これが叡山を焼き、武田を討ち、ついきのうは、越前から加賀まで震撼させてきた猛将だろうかと思うのである。

大坂の石山本願寺も、三好笑岩と松井友閑を使者として、ともあれ、友好的な辞と、贈り物を供えに来た。信長は、その人々にも、

「遠路恐縮です」