Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 197 228 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

と、豪語して交渉を蹴った。そしてその通り、落城の日は、自分の首も、平蜘蛛の釜も、鉄砲ぐすりを仕掛けて、粉々にくだいてしまうように家臣へいいつけ――その上で腹を切った。よほど忌々しかったのであろう。

また、切腹にかかる前、中風の灸をすえた。

彼の強慾は、「物」ばかりでなく、長寿にもあったとみえ、日頃から養生にはつとめていたらしい。いちど中風に倒れたことはあったが、また持ち直して頑健をとり戻していたほどである。

日頃、人に語って、

(松虫鈴虫などは、みな一年で死ぬというが、自分は試しに、松虫を三年まで飼い生かしてみたことがある。だから人間も養生の仕方では、人間自身が思っている命数よりはるかに生きられるにちがいない)

そういう信念を持っていた漢である。切腹前に、灸をすえたのは、

(もし、死に臨んで、中風が再発して、みぐるしい死に方をしてはならぬ)

と、左右に理由を語っていたというから、いかに彼でも、なお生きのびるためではなかったらしい。

乱世の間を、こういうふうに、押し太く、悪狡く、上手に生きぬいて来たつもりであった松永久秀も、たった一つ、大きな過誤を犯してしまった。