Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 197 228 caractères · 394 écrans
――その地球儀を前にして、オルガンチノから、彼の故郷伊太利のはなし、海上の里程、北欧南欧の風物談、そのほか印度、安南、呂宋、南支那などの旅行ばなしを、幾夜語らせて、熱心に聴いたか知れなかった。その席にはまた必ず彼以上熱心に耳を傾けて、よく質問を出したりする男がひとりいた。今思うと、その頃はまだ藤吉郎とよばれていたが、今の羽柴筑前守秀吉だった。
「やあ、よく来られたの」
信長は、機嫌よく、オルガンチノを陣中に迎えた。オルガンチノはすこし日本語がわかる。礼儀も日本式に倣ってする。
「何の御用ですか。たいへん急なお召しですが」
「まあ、おかけ」
信長は、そこにすえてある一脚の曲を指さした。禅家で用いているそれはちょうどよい椅子になる。
「いただきます」
オルガンチノは、腰をうずめた。
手の持駒はいつかつかえる局面に会う。
信長は、いま、この伴天連を、もっとも適切な局面に用いようとしている。そのため手許へ呼んだのである。
「師父。……かねて御身は、日本に来ておる宣教師を代表して、この信長に、嘆願書を出しておったな。――京都、近畿において、宗門屋敷を構え持つこと、また耶蘇教をひろめる自由を許可してくれということを」