Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 911 caractères · 353 écrans

Aozora Bunko

嫌なことは嫌といい、うれしいことはうれしいといい、ともあれ、主従のあいだでも、形式にとらわれず、生命と生命の真実をもって、ぶつかり合っていたのが、秀吉とその直参たちの間がらであった。

いや、当時の、先輩と後輩とのあいだ、老いと若きとのあいだ、すべて、こうした気風だった。

で――平馬が、嫌だと、だだをコネても、それが正しい云い分をもっているので、秀吉も、

「はははは。しょむないやつじゃな」

と、笑って、敢えて、咎めず、

「戦場ゆえ、平馬めは、貸すのはイヤだという。おいっ、たれかほかに、於通に馬をかして、みずからは口輪をとって、犬山まで歩いてやるような、優雅な男はおらんか。たれでもよいぞ」

秀吉のこのことばは、殺伐なる列のなかへ、かえって、一場の和気と、笑いとを、かもし出し、やがて、

「では、それがしの馬を貸しましょう」

みずから、鞍を下りて、馬をすすめた者がある。

たれかと見ると、蒲生忠三郎氏郷。――日野ノ城主の子、二十九歳の若者だった。

「や、氏郷か。恐縮恐縮」

かれの身分にたいし、秀吉は礼をいった。

氏郷は於通をたすけて、馬の背へ押し上げ、

「これも、風流です」