Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lisez 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 573 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

こんな調子で調べがいっこう進まないうちに夕景近くなりました。喜三郎と太之助の疑いは濃く、二人のうち特に兵二郎と張り合った喜三郎が下手人ときまったようなものです。

もし万一喜三郎のアリバイが成立しなければ、兵二郎殺しの犯人は喜三郎と断じるほかはなかったのです。現に白装束も髻が切れたのも、お種の注意を惹く喜三郎の細工だったとすれば、犯人は喜三郎ときめてしまって文句はないようです。

朝吉は老巧な岡っ引ですが、すべてこの調子で星をあげました。一つの嘘が次の嘘を生み、喜三郎は人殺しまでも背負わされてしまうことでしょう。

調べが一段落すると、お種にお手のものの夕飯を出させました。牛込にも水茶屋のあった時代、大久保や淀橋からくる馬力がここでひといきを入れて、お種の美色を愛した時代です。

「あら八五郎さん、お前さんは朝吉親分といっしょじゃなかったの」

八五郎の長がい顎はこの辺までよく売れております。

「お雛様の道具のような椀で、八杯とは代えられない」

物悲しい夕方でした。それにも拘らず八五郎は縁側の柱に凭れてこんな事を言うのです。銭形の平次は朝吉の子分たちと一緒になって隣座敷で面白そうに騒いでおります。