Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lisez 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 88 573 caractères · 178 écrans

Aozora Bunko

四

「よしよし、そんなことで沢山だ。お萩はいずれどこからか出て来るだろう。少し気ながに見張っているがよい」

「親分は?」

「俺は外に御用がある。大急ぎでそれを片づけて、明日、――遅くも明後日は行ってみる」

「そうですか」

「お萩を捜すのは、張合いのある仕事じゃないか。不足らしい顔をするな」

平次にからかわれながら、八五郎はまた深川へ取って返しました。が、しかし事件はこれからが本当の山だったのです。

四

平次はその翌々日の朝、ようやく身体の明いたのを幸い、八五郎との約束を果す気になりました。

深川の熊井町に着いたのはもう巳刻(十時)過ぎ、大川沿いに建った廻船間屋の板倉屋を覗くと、

「あ、親分、大変なことになりましたよ。今明神下まで飛んで行こうと思ったところで」

八五郎は鉄砲玉のように板倉屋の店から飛出しました。

「どうした、八。借金取りにでも会ったのか」

「そんなつまらねえ話じゃありませんよ。こちらへ来てみて下さい」

八五郎は平次の手を引いてグングン川沿いの庭の中へ入って行くのです。

「どこへ行くんだ」

「これですよ、幸いまだ検屍前だ。川から揚げて半刻も経っちゃいません」