Classiques japonais avec furigana
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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
Lisez 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 198 400 caractères · 387 écrans
若者たちは、なんにもでないのに張りあいぬけがしたらしく、いずれも手持無沙汰の態でしたが、さて夜があけると、さっそくこんな家はでてしまうために、引越しのしたくをはじめなければなりません。
そしてひとまず、吉浦のお義兄さまのところへでも、身をよせなければなりませんが、こまったことに博士の医院は、博士自身ももてあまされるほど繁昌していましたから、なんにも知らぬ患者たちは、朝早くからもうワイワイと、待合室につめかけているのです。
ことにきのうは、吉浦にいくため一日るすをされたものですから、きょうは患者がふだんの日よりいっそうよけいに、おしかけてきているのです。その患者たちに、こんどつごうによってこの医院をおとじになって、先生は吉浦へおひっこしになりますからと、看護婦の平松や笠井たちは、いちいちことわっていましたが、なぜ先生さまは、吉浦さ引越しなさるでやす? せっかくよい先生さきてくださって、ワシら大よろこびでいやしたのに! と患者たちががっかりしているのをみると、まさかこの家にはおばけがでるからともいえません。
せっかく遠いところをきた人たちだからと、気のどくになって、ではきょう一日だけは診てあげようかと、根がしんせつな博士は、最後の診察のつもりで、聴診器をあてたり処方を書いたり……そしておもい患者には、これから