Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふくおうじでん

福翁自伝

福沢 諭吉

Lisez 福翁自伝 (ふくおうじでん) de 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 209 912 caractères · 402 écrans

Aozora Bunko

夢中で錨を還す

その金を持て上陸したと云う。いろ/\の話の中に英人が薩摩湾に碇泊中菓物が欲しいと云うと、薩摩人が之を進上する風をしてその機に乗じて斬込もうとして出来なかったと云うような種々様々な話がありますが、それはマア止めにして錨の話。

夢中で錨を還すその錨を切たと云うことは清水卯三郎が船に乗て見て居たばかりで薩摩の人は多分知らない。ソレカラ清水が薩摩の人に遇て、那の時に英艦の方では錨を切たのだから拾い挙げて置たら宜かろうと云た所が、薩摩でも余り気に留めなかったと見えて、その錨は何でも漁夫が挙げたと云う話だ。ソレで錨は薩摩の手に這入たが、二万五千磅の金を渡して和睦をしたその時に、英人が手軽に錨を還して貰いたいと云うと、易い事だと云て何とも思わずに古鉄でも渡す積りで返して仕舞た様子だが、前にも云う通り戦争の負勝は分らなかったのでしょう、何方が勝たでもない、錨を切て将官が二人死んで水兵は上陸も出来ずに帰たと云えばマア負師、夫れから又薩摩の方も陸を荒されて居ながら帰て行く船を追蒐けて行くこともせず打遣って置たのみならず、戦争の翌朝英艦から陸に向て発砲しても陸から応砲もせぬと云えばこりゃ薩摩の負師のように当る、勝たと云えば何方も勝た、負けたと云えば何方も負けた、詰り勝負なしとした所で、何でも錨と云うものは大事な物である、ソレを