Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 142 597 caractères · 289 écrans
死体の始末をして、鉦と燭台を出すつもりで小さい仏壇を開けると、中には金色燦爛たる豪華な仏具が一パイ。
「おや、これは、私の家の物置に預かってある品だが――」
常右衛門の顔は不思議でした。
「それはどういうわけで?」
「長谷倉さんは昔は大した御身分で、お国許では大きな仏壇を持っておられたが、浪々の身ではそんな仏壇を裏長屋に置くわけにも行かないとおっしゃって、大きな茶箱に仏具を一パイ詰め、お位牌、燭台一つ、香炉一つ残したあとは、みんな私の家の物置に預けて置きましたよ」
「なるほど、その物置にあるはずの仏具がこの家の仏壇へ一パイ詰っているのが不思議だというわけだね」
「ヘエ――」
話はそれっきりでしたが、通夜僧が来て読経が済むと、
「御主人、ちょっと」
平次は常右衛門を呼出しました。
「ヘエ、――何か御用で」
けげんな顔をする常右衛門とガラッ八に提灯の用意をさせて、つれ込んだのは、大黒屋の物置、砂利を詰めた千両箱が三つ、浅ましく投り出された中に三人は立ちました。
「自分の家でないとすると、大黒屋に隠すのが一番確かだ。長谷倉という浪人は智恵者だね」
「ヘエ――?」
平次の言葉は謎のようです。