Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

Lisez あさひの鎧 (あさひのよろい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 239 520 caractères · 475 écrans

Aozora Bunko

今夜の丑の刻が勝負の別れ目さ、その時になっても効験なければ、犬や狐じゃア間に合わねえ。生き身の人間の男と女とを、贄釜の中へたたっ込まなけりゃアならねえ! ……ヤイヤイ汝ら用心しろ! ……悪くふざけると丑の刻に、贄釜の中へ叩っ込まれるぞ!」

「ヒーッ」

恐怖して叫ぶ女。

「俺イヤダ! かんにんしてくれ!」

と、今にも自分が贄釜の中へ、叩っ込まれて煮殺されるかのように、寝ていた所から飛び上がる男で、ひとしきり洞内は騒々しくなった。

範覚は出口の方へよろめいて行った。

「ここも煙い、ここも臭い! ……せめて呼吸でも、せいせいした呼吸でも!」

出口まで行った範覚は、そこで杭のように突っ立ってしまった。

洞の口を蔽うている杉や柏や、野茨や槇の葉や枝の隙から、崖下の谷川が眼の先に見え、そこに無邪気に水を浴びている、三人の女の鵠の鳥のような、皓々と白い全裸体を、金粉のように降り注いでいる、陽の光の中に見たからである。

範覚はまず唸り、つづいて顫え、さらに唸った。

水中にいる二人の女と、岩の上にいる一人の女とを、順々に範覚は眼で追った。

岩の上にこっちへ正面を向け、髪を絞りながら歌をうたっている女へ、とうとうその眼が食いついてしまった。