Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
Lisez 五瓣の椿 (ごべんのつばき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 721 caractères · 296 écrans
「あたし下へゆきますよ、お客さまが待っていますからね、ああ、それから酒屋へやる三両はどうして下さるの」
「そんな金はない」
「料理屋が酒を止められてもいいんですか」
「酒屋はほかに幾らでもあるだろう」
「いいわ、それなら新らしい酒屋を頼んで下さい」おかねは立ちあがった、「あたしは雇われているだけだから、そういうことにはかかわりませんからね」
「雇われているだと」
「いまはっきりさせるほうがいいかもしれないわね」と立ったままおかねが云った、「この店を始めてから今日までの給銀、女中の役とからだを貸した分と、両方まとめて払ってもらいますよ、これからのことはそのあとの相談にしましょう、よござんすね」
得石は「きさま」と云って立とうとした。そのとき階段を踏み鳴らして、「おかねはどうした」と喚きながら、一人の男があがって来、おかねが障子をあけて、ここにいてよ、と呼びかけた。男はよろよろとこっちへ来て、廊下から座敷の中を覗きこんだ。年は三十一か二であろう、着ながしに無腰という身なりも、痩せて骨ばった、色の黒い顔に険のある眼つきなども、侍というよりまるで渡世人という感じにしかみえない。