Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ごべんのつばき

五瓣の椿

山本 周五郎

Lisez 五瓣の椿 (ごべんのつばき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 721 caractères · 296 écrans

Aozora Bunko

彼の礼に答える者はなかったが、歩きだすとうしろで笑い声がし、「少しは懲りるだろう」と云うのが聞えた。

風呂の沸くまで、顔と手足を洗い、着替えをしながら、得石はあらましの話をし、なに者がなんのためにしたことか、思い当ることはないかと訊いた。門七は見当もつかないと答えた。

「日済しで恨みのある者なら、私よりおまえに仇をする筈だ」得石は痣のできた右の太腿に膏薬を貼りながら云った、「おまけに大川端の海石のことから治療のことまで知っていたのはおかしい」

「そんなことまで申しましたか」

「なにもかも知っているようだ」と彼は首をかしげた、「これは日済し金の恨みじゃない、ほかになにかわけがあるぞ」

得石はじっと考えこんだ。

――おかね、藤井新五郎。

おかねと藤井の名がふっと頭にうかんだ。そしてまたおくにの名も。そうだ、と彼は心の中で云った。どっちもやりかねないし、どちらかのやったことかもしれない。そうでなければ、あれほど内情を詳しく知っているわけがない。どっちの仕事だろう、と考えていると、次にまたおみのの名が頭にうかんだ。「おみのというあの娘はどうだ」と彼は声に出して呟いた、「あの娘もおれのことをよく知っていたぞ」