Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ごべんのつばき

五瓣の椿

山本 周五郎

Lisez 五瓣の椿 (ごべんのつばき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 721 caractères · 296 écrans

Aozora Bunko

その蓋には「梅花香」と書いてあったが、おみのはその中から緑色の粉末を摘み取り、幾たびも火鉢の火にくべた。爽やかな香りが部屋じゅうに漂い、おみのは得石の手提を持って立ちあがった。そして、しっかりした足どりで戸口のほうへ出てゆきながら、「これは川へ捨てればいいわ」と云った。

明くる日の午前十時ころ、――

離れの掃除にいった女中のおきぬは、悲鳴をあげながら母屋へころげこんで来た。離れで人が殺されているというのである。ゆうべの係は誰だ、おふみさんです、ということでおふみが呼ばれた。

「みのさんという娘さんがお伴れでした」とおふみが云った、「いいえ、どこの人だか知りません、初めてのお客でしたが、ゆうべ五つ半(九時)ごろでしょうか、お伴れさまは悪酔いをしたから泊めてもらうと云って、泊めることはできないと断わったんですけれど、立つこともできないからと仰しゃるもので」

「また心付をにぎらされたんだろう」と主人が云った、「それでその娘の帰ったあとで見にゆかなかったのか」

「ええ、いそがしかったもので、つい」

「誰か町役を呼んで来てくれ」

町役が二人来、主人はかれらを案内して、その離れへいった。