Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
Lisez 五瓣の椿 (ごべんのつばき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 721 caractères · 296 écrans
みんなが立って、きまりきった世辞を云いながら、清一を送り出していった。米八と五人の芸妓たちはまもなく戻って来、どうしようか、と相談した。このまま飲むか、それとも引揚げるか、誰にもあとの座敷はないという。それなら気の合った同志で、このまま飲み続けよう、ということになった。
「いまの話が本当なら、勘定のほうの心配はありませんからね」と米八が云った、「ひとつ、このうちのおかみさんも呼びますか」
「だけれど本当かしら」と松次が云った、「なんだかあたし怖いような気がするわ」
菊弥が盃を取りながら笑った、「またおはこが始まった、あんたときたら障子に鳥影がさしても怖いんだから」
「そうじゃないわ、さっき小幾ちゃんが、あの辺には悪い鼬がいるって聞いたとき、あたしぞうっとそうけ立ったわ」
「悪い鼬じゃなくってよ、あの辺にもそんな気のきいた鼬がいるかって」
「いやーっ」松次が両手で耳を押えた、「ごしょうだから鼬だなんて云わないで、あたし鼬が立ちあがって手招きするとこを見ちゃったんだから」
みんなが笑いだし、初めて気楽に盃を交わしあった。暫くはとりとめのない話が続いたが、そのうちにまた、米八がひょいとまじめな顔になった。