Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

げんばくししゅう

原爆詩集

峠 三吉

Lisez 原爆詩集 (げんばくししゅう) de 峠 三吉 (とうげさんきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 927 caractères · 43 écrans

Aozora Bunko

ちいさい子

行方不明 一四、〇〇〇。

負傷 三八、〇〇〇。

原爆遺跡ちんれつ所にころがる

灼けた石、

溶けた瓦、

へしゃがれたガラスビン、

そして埃をかぶった

観光ホテルの都市計画パンフ。

しかし

一九五一年

きょうも燃えあがる雲。

それをかすめ

ふわりと浮遊する

たしかにあれは 白点二つ、

あ・あれだ!

地球の裏から無線でひもをつけた

原爆効果測定器の落下傘。

おれたち

ヒロシマ族の網膜から

消えることのない

あのあさの

らっかさんが

ふうわりと

雲のかげで

あそんでいる。

ちいさい子

ちいさい子かわいい子

おまえはいったいどこにいるのか

ふと躓いた石のように

あの晴れた朝わかれたまま

みひらいた眼のまえに

母さんがいない

くっきりと空を映すおまえの瞳のうしろで

いきなり

あか黒い雲が立ちのぼり

天頂でまくれひろがる

あの音のない光りの異変

無限につづく幼い問のまえに

たれがあの日を語ってくれよう

ちいさい子かわいい子

おまえはいったいどこにいったか

近所に預けて作業に出かけた

おまえのこと

その執念だけにひかされ

焔の街をつっ走って来た両足うらの腐肉に

湧きはじめた蛆を

きみ悪がる気力もないまま

仮収容所のくら闇で