Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 176 911 caractères · 353 écrans
という声も、大坂城中の然るべき者の口から、明らかに云われ出していた。
甚内は、愕然と、耳を疑った。
「ほんとだろうか?」――と。
彼はその朝、登城の途中でそれを聞いたのである。慥と、明言したのは、池田勝入の家士竹村小平太だ。――まちがいないことかと、念を押すと、小平太はなお云った。
「昨夜深更、主人の許へ、伊勢の衆二名、駈け込み、かくかくと事の顛末を告げおりました。津川玄蕃の家来とか聞きました。いずれにせよ、信雄卿と三河殿のあいだに、何事か由々しい準備が始められていることだけは、もう何人も疑っている者はありません」
大坂城は、今なお旺なる工事中である。城濠、外廓、諸侯の邸第などには、相変らず数万の人夫と工匠が昼夜なく働いている。
彼は、本丸に遠い一門に馬を捨て、それらの巨石や木材の間を、額に汗して駈けていた。
「甚内、何を急ぐか」
同僚の片桐助作が、彼を見かけて声をかけた。振り向いただけで、答えもしなかったが、ふと駈け戻って、
「助作、助作」
「おい、なんじゃあ」
「長島あたりに、何か、由々しい変がありそうだと申すは、本当か」
助作は、笑って答えた。
「それよ。