Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いきふどう

橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇

橘 外男

Lisez 橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇 (いきふどう) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 198 400 caractères · 387 écrans

Aozora Bunko

「お父つぁん、眼が醒めているのかい?」

「魘されているようだな」

と親父も嗄れ声でございます。

「なんだな大きなことを言って! だから止せばいいのに、から意地はねえじゃねいか! 彦吉! 起してやりねえ!」

「よし起して来てやろう」

と私が障子に手を掛けた途端、ひときわ高くううむと身の毛のよだつような声を張り上げたと思いましたが、それっきりパッタリと声は途絶えて、離れからはもう何の物音も聞こえてはきませんでした。

「なんだか様子が可怪いぞ!」

と親父も気に掛かるとみえて起き出したらしい工合です。変に胸騒ぎがして廊下を離れの前まで行って、

「阿母さん! 阿母さん!」

と呼んでみましたが、内部は洋灯も消えて何の物音もしないのでございます。もう猶予はできませんから障子に手を掛けて一思いにがらっと引き開けようとしましたが、どうしたことか障子が磐石のような重さで開かないのでございます。

「いけねえ! 変だ!」

と親父もいつの間にか背後に突っ立っていて、一緒になって開けようと焦ってみましたが、開かばこそ! ふと気づいて隣りの障子に手を掛けましたが、これもまた敷居際に閊えて滑らかに開きません。