Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
こどうひゃくわ
胡堂百話
野村 胡堂
Lisez 胡堂百話 (こどうひゃくわ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 124 386 caractères · 248 écrans
子供たちの世界では、分類すると、ふたいろになる。いじめっ子と、いじめられっ子とである。私なんぞは典型的な、いじめられっ子で、学校への行き帰りは、毎日、泣かされてばかりいた。無口で、ねむそうな顔をして、いささかスローモーションなところが、小さなボス共には、手頃な玩具だったに相違ない。
その中の一人は、のちに顔のよいバクチ打ちになった。一人は憲兵の下士官になり、もう一人は、貸座敷の亭主になった。いずれも、せんだんは双葉より芳しく、強烈な腕ッ節に物をいわせて、いじめっ子の特権を誇示していた。私にとって、苦難時代は、二年か三年つづいた。
ところがである。フトしたことから、私は、この小ボス共を征服し、一躍して、王子様の地位についたのである。それは私が、読みためた物語を話してやるように、なったからである。
最初は、何の話であったか記憶しない。十数人の小学生が、土手の芝に長い影を落して、退屈な道を帰ってくる途中、何気なく、しゃべったのが、きっかけだった。文化に遠い、明治二十五、六年ごろの少年たちが、鉄仮面やモンテ・クリスト伯に、どんなに驚喜したことか。
「野村。