Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こどうひゃくわ

胡堂百話

野村 胡堂

Lisez 胡堂百話 (こどうひゃくわ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 124 386 caractères · 248 écrans

Aozora Bunko

いろいろと想像させてくれる手紙である。

一葉は一通だけある。門司の閨秀作家田中みの子にあてたもので、表向きは上品な文句が並べてあるが、その底に小意地の悪さが浸みこんでいておもしろい。この両女史はかなり激しい競争相手であったのだろう。

この手紙は、実は、買ったものである。そのころの値段で三千円くらいだったろうか。高いなあ、とは思ったが、思い切って買ってしまった。そうするとしばらくたって、同じ人が、

「今度は、原稿が出たのですが、ついでに、これも買いませんか」

と、持ってきた。それが何と、『たけくらべ』の原稿で、むろん正真正銘の真筆であった。

「高いんだろう!」

と、いうと、

「エヘヘ、まあ、ね」

と、顔色を見た。もう一声、こちらが乗り気になってみせたら、五万といったか、十万といったか知らないが、これは、ついに手を出す勇気がなかった。

その後、関西の金持の手にはいったとか、外国へ流出したとか、風の便りに噂は聞いたが、今なら何百万円のものか……。

釣り落した魚は、いつまでたっても恨みの種だが、それと反対に、幸便に手に入ったのは、原敬の書である。

私は政治家としての原敬も尊敬するが、畏友原抱琴の叔父さんとして、原敬の書がほしかった。