Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 142 597 caractères · 289 écrans
「大概察していたつもりだ、――それがとうとう帰って来なかった。お前さんの彫物を洗いに行った二代目勘兵衛さんは、又六の弟子どもに袋叩きにされて死んでしまったのだよ」
「親分、私は口惜しゅうございます」
初代勘兵衛は肩を顫わせて、畳の上へ双手を突きました。小鬢の処が揺れて、涙がハラハラと膝に散りました。
「殺す気もなかったろうが、打ちどころが悪かったのだ。前からお倉にちょっかいを出していた又六は、お倉に弾かれて、ムシャクシャしている矢先だったので、楽屋にあったお倉の扱帯を死体の首に巻いた上、死体をお倉の家の前へ捨て、丁寧に雪駄を片方お倉の家へ投げ込んでおいた」
「その通りでございます、親分、それだけ解っているのに、どうして又六を縛っては下さらなかったのでしょう」
「証拠がなかったのだ、――又六は腹の底からの悪党だ」
「親分、何もかもみんな申上げます、――いつまで経ってもお上で倅の敵を討って下さる様子もないので、とうとうたまり兼ねて小屋に忍び込み、又六を鑿で突刺したのは、この私でございます。倅の敵討、こうでもしなければ、私の腹の虫が納まりませんでした。どうぞ、お願い、牢問いにかけられているお倉を助けてやって下さい、あの女は決して悪い女じゃございません」