Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

Lisez 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 961 caractères · 317 écrans

Aozora Bunko

そして船がBの発着所へ着くときには、ちゃんとBで待っている娘に贈られた草履をはいて、その事実を相手の印象にしっかりと焼き付ける。これがCからD、DからE、Eから――と順を追って、正確に、決してAとCやEとFとを誤ることなしに繰返されるのであった。――これは一種の天才だと云ってもいいだろう、十五六足もある草履の、鼻緒の色によって贈りぬしを弁別するばかりでなく、いそがしい見習い水夫の甲板勤務に追われながら、間違いなく草履の「はき替え」をやってのける、などということは、天才なしにはとうていできがたいことなのだ。なぜなら、こういう類いの問題について後年、筆者みずから銀公の才能がいかに非凡であったか、ということを身にしみて感じた経験があるからである。

浦粕でも、彼に熱をあげている女性が幾人かいた。高品さんの女中のとみちゃんもその一人であった。繰返すようだが、高品家は東湾汽船の大株主であり、高品さんの蒸気河岸の住居では、発着所を経営していた。これは夫妻のあいだに子供がなく、高品さんは東京の新聞社へ通勤しているため、きん夫人はとかく暇をもてあますので、その暇つぶしにやっていたものだと思うが、――切符売場は住居とべつで、発着所の桟橋と道を隔てたところに建ってい、ほんの二坪足らずの小屋であるが、奥に畳が二帖敷いてあった。