Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
Lisez 青べか物語 (あおべかものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 961 caractères · 317 écrans
船が浦粕へ着くと、私はいそいで蒸気河岸を通りぬけた。
船宿「千本」の店先では、見知らぬ若者が繩船の餌付けをしていた、長だろうか、年ごろは似ていたが、私は眼の隅で見たまま、声をかけようとはしなかった。町のようすは以前のままであった。ごったくやの「澄川」も「栄家」も同じ看板を掲げていたし、三本松も元のように枝を張っていた。しきりにカメラを捻くっている二人をせきたてながら、私は堀の両岸を歩き、沖の百万坪をまわり、東の海水浴場へゆき、それから堀南の「天鉄」へ寄っててんぷらでめしを喰べた。このあいだに知っている者とは誰も会わなかった。いいたねがはいったからと、てんぷらを無料で届けに来てくれた娘のお花さんもいなかった。昔は平屋だったのに、そのときは二階建てになっていたし、ごったくやの女のような女中が、なにを訊いても「知んね」とか「あたし知りませんのよ」とか云うばかりで、そんな古いことより人間はいまをたのしむことが肝心だ、誰かお酌を呼ぼうか、それともあたしのお相手でいいか、などとひっきりなしに饒舌りながら、すすめもしないビールを勝手にがぶがぶ飲んだ。
「変ったね」