Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Leggi あらくれ di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.451 caratteri · 236 schermate

Aozora Bunko

「誰のためでもない、みんなお前が可愛いからだ」

弱かった幼い頃の房吉の養育に、気苦労の多かったことなどを言立てる隠居の言を、好い加減に房吉は聞流していた。

「不義した女を出すことが出来ないような腑ぬけと、一生暮そうとは思わない。私の方から出ていくからそう思うがいい」

思っていることの半分も言えない房吉は、それでも二言三言辞を返した。

「そんな事があったか否か知らないけれど、私の家内なら、阿母さんは黙ってみていたらいいでしょう。一体誰がそんな事を言出したんです」

隠居の肩を揉んでいたお島は、それを聴きながら顔から火が出るように思ったが、矢張房吉を歯痒く思った。

無成算な、その日その日の無駄な働きに、一夏を過して来たお島は、習慣でそうして来た隠居の機嫌取や、親子の間の争闘の取做にも疲れていた。寝苦しい晩などには、お島は自分自身の肉体の苦しみが、まだ戸もしめずに、いつまでもぼそぼそ話声のもれている若夫婦の寝室の方へも見廻ってみる、隠居と一つに神経を働かせた。

「まあ、そんな事はいいでしょう」お島は外方を向きながら鼻で笑った。

「お前がそんな二本棒だから、おゆうが好きな真似をするんだ。