Classici giapponesi con furigana
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あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
Leggi あらくれ di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.451 caratteri · 236 schermate
八十六
そして己にお前と別れろと言うんだ」
「ふむ、悪い奴だね」お島は首を傾げた。「畜生、私を怨んでいるんだ。だがミシンがなくちゃ為様がないね」
飯をすますと直ぐ、お島が通りの方にあるミシンの会社で一台註文して来た機械が、明朝届いたとき、二人は漸と仕事に就くことができた。
八十六
住居の手狭なここへ引移ってから、初めて世帯を持った新夫婦か何ぞのように、二人は夕方になると、忙しいなかをよく外を出歩いた。
川西を出たときから、新しい愛執が盛返されて来たようなお島たちはそれでもその月は可也にあった収入で、涼気の立ちはじめた時候に相応した新調の着物を着たり着せたりして、打連れて陽気な人寄場などへ入って行った。
行く先々で、その時はまるで荷厄介のように思って、惜げもなく知った人にくれたり、棄値で売ったり又は著崩したりして、何一つ身につくもののなかったお島は、少しばかり纏まった収入の当がつくと、それを見越して、月島にいる頃から知っていた呉服屋で、小野田が目をまわすような派手なものを取って来て、それを自分に仕立てて、男をも着飾らせ、自分にも着けたりした。
「己たちはまだ着物なんてとこへは、手がとどきやしないよ。