Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Leggi あらくれ di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.451 caratteri · 236 schermate

Aozora Bunko

二十四

姉は自分から好きこのんで、貧しいこの植木職人と一緒になったのであった。畠には春になってから町へ持出さるべき梅や、松などがどっさり植つけられてあった。旭が一面にきらきらと射していた。はね釣瓶が、ぎーいと緩い音を立てて動いていた。

「長くはいませんよ、ほんの一日か二日でいいから」お島はそう言って、姉に頼んだ。そして、いきなり洗いものに手を出して、水を汲みそそいだり、絞ったりした。

「そんな事をして好いのかい。どうせお詫を入れて、此方から帰って行くことになるんだからね」姉は手ばしこく働くお島の様子を眺めながら、子供を揺り揺り突立っていた。

「なに、そんな事があるもんですか。何といったって、私今度と云う今度は帰ってなんかやりませんよ」

お島は絞ったものを、片端から日当のいいところへ持っていって棹にかけたりした。日光が腫れただれたように目に沁込んで、頭痛がし出して来た。

「またお島ちゃんが逃げて来たんですよ」姉は良人に声かけた。

良人は柄杓を持ったまま「へへ」と笑って、お島の顔を眺めていた。お島も眩しい目をふいて笑っていた。

二十四

晩方近くに、様子を探りかたがた、ここから幾許もない生家を見舞った姉は、養家の方からお島を尋ねに出向いて来た人達が、その時丁度奥で父親とその話をしているところを見て帰って来た。