Classici giapponesi con furigana
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あらくれ
あらくれ
徳田 秋声
Leggi あらくれ di 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.451 caratteri · 236 schermate
八十八
私は通りへ店を持つまでは、親の家へなんか死んでも寄りつかない意だからね」
「だから、お前は商売気がなくて駄目だというのだよ」
仕事が一と片着け片着く時分に、二人はまたこんな相談に耽りはじめた。
八十八
上海へ行くつもりで、N――市へ立つ前に、一度顔出したことのある自分の生家の方へ、小野田がお島を勧めて、贈物などを持って、更めて一緒に訪ねて行ってから、続いて一人でちょいちょい両親の機嫌を取りに行ったりしていた。
「これだけの地面は私の分にすると、御父さんが言うんですけれどね」
最初二人で行ったとき、お島は庭木のどっさり植っている母屋の方の庭から、附近に散かっている二三箇所の持地を、小野田と一緒に見廻りながら、五百坪ばかりの細長い地所へ小野田を連れて行って言った。
雑木の生茂っているその地所には、庭へ持出せるような木も可也にあった。暗い竹藪や荒れた畑地もあった。周囲には新しい家が二三軒建っていた。
「ふむ」小野田は驚異の目をって、その木立のなかへ入って行った。夏草の生茂った木立の奥は、地面がじめじめしていて、日の光のとどかぬような所もあった。
「この辺の地所は坪どのくらいのものだろう」