Classici giapponesi con furigana
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イエスでん
イエス伝
矢内原 忠雄
Leggi イエス伝 (イエスでん) di 矢内原 忠雄 (やないはらただお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.119 caratteri · 436 schermate
2
イエスの両側には、強盗をつけた二つの十字架が立てられました。上下左右、嘲弄と略奪と罪悪との間につつまれて、イエスは十字架にかかり給う。彼の肉体も同じく罪の一色に塗りつぶされているのです。ああ悽惨たるかな、荒涼たるかな。時刻はすでに朝の九時で、太陽はようやく高かろうとしているが、ここゴルゴタの丘の一角には心の底まで冷たい暗黙の気が立ちこめている。そこには人類の罪がイエスの十字架に凝固せられて、天地の間にかけられたのです(一五の二二―二七)。
2
もうそのころには往来がだんだん頻繁になってきて、通行人は十字架を仰ぎ見てイエスをそしり、首を振って、
ああ宮を毀ちて三日のうちに建つる者よ、十字架より下りて己を救え。
と嘲りました。祭司長・学者らもともに嘲弄して、
人を救いて、己を救うことあたわず、イスラエルの王キリスト、今十字架より下りよかし、さらば我ら見て信ぜん。
と、話し合った。ともに十字架につけられた強盗も、同じようなことを言ってののしった。四面嘲罵のまっただ中で、イエスは死んで往かれるのです。
「人を救いて、己を救うことあたわず」――十字架上のイエス様に対し、辛辣骨を刺す嘲りの言葉であります。